2021年6月、郵便受けに見慣れない封筒が入っていました。 差出人は、私が株を買った会社です。開けてみると、配当金の計算書でした。
その頃に受け取った配当金は、10銘柄を100株ずつ持って合計25,000円ほど。 正直に書くと、金額そのものは地味でした。1銘柄あたりに直すと2,500円です。
それでも、あの日の感覚は5年経った今も覚えています。 何もしていないのにお金が入ってきた——この一点だけで、 それまでやっていたギャンブルで勝ったときより、はるかに気持ちが良かったのです。
初めての配当金は実際いくらなのか。どうやって届くのか。どんな気持ちになるのか。 これから配当金投資を始める方に向けて、私の1回目を正直に書きます。
1銘柄あたりの平均:約2,500円
気づいたきっかけは「見慣れない封筒」だった
証券アプリの通知ではありません。紙の封筒でした。
株主宛の郵便物というものを、それまで受け取ったことがありませんでした。 差出人の会社名を見て「何かトラブルだろうか」と一瞬身構えたのを覚えています。 中身は配当金の金額と、いつ支払われるかが書かれた1枚の紙でした。
この封筒は銘柄ごとに届きます。10銘柄持っていれば、10通が数日にわたって郵便受けに入ります。 最初は驚きましたが、これが株主になったという実感そのものでした。
配当金領収証は、これ自体が引換券です。郵便局に持って行かないと受け取れません。 期限を過ぎると手続きが面倒になります。
どちらが届くかは、証券会社で設定した配当金の受取方法で決まります。 株式数比例配分方式にしておけば、証券口座に自動で入金され、郵便局に行く必要はありません。
そのとき持っていた10銘柄
すべて100株ずつ、当時のままの社名で並べます。
| 銘柄 | コード | 業種 |
|---|---|---|
| 長谷工コーポレーション | 1808 | 建設業 |
| 日本たばこ産業(JT) | 2914 | 食料品 |
| 三菱ケミカルホールディングス現:三菱ケミカルグループ | 4188 | 化学 |
| ENEOSホールディングス | 5020 | 石油・石炭製品 |
| ケル | 6919 | 電気機器 |
| 日本郵政 | 6178 | サービス業 |
| ゆうちょ銀行 | 7182 | 銀行業 |
| バルカー | 7995 | その他製品 |
| 三菱UFJフィナンシャル・グループ | 8306 | 銀行業 |
| 九州電力 | 9508 | 電気・ガス業 |
25,000円を10で割ると2,500円という現実
配当金の話で盛り上がるとき、語られるのはたいてい合計額です。 でも実際に届くのは、1銘柄ずつバラバラの、数千円という金額でした。
さらに、振り込まれるのは税金が引かれた後の金額です。 配当金には20.315%の税金がかかります。 3,000円の配当なら、手元に残るのは約2,391円。約609円が引かれています。
変わるのは、金額ではなく「お金の入り方」への感覚です。
ここでがっかりして辞めてしまう人がいます。もったいない話です。 月3万円の配当を作るには年36万円が必要で、利回り4%なら元本900万円が要ります。 25,000円はその通過点にすぎません。 月3万円の配当ポートフォリオで必要な金額を計算しています。
ギャンブルで勝つより気持ちが良かった理由
株を始める前、私は多少ギャンブルをやっていました。 勝った日はもちろん嬉しい。それでも、初めての配当金のほうが気持ちが良かったのです。
理由を言葉にすると、こうなります。
- 何もしていないのに入ってきた——買った後、私は画面すら見ていませんでした
- 誰かが負けたお金ではない——会社が稼いだ利益の分け前です
- 次も入ってくる——ギャンブルの勝ちは1回で終わりますが、配当は半年後にまた届きます
3つ目が決定的でした。勝ち負けが終わらない。持っている限り続く。 この「終わらなさ」が、投資を続ける動機になりました。
その25,000円は、年末の旅行代になった
初めての配当金は再投資せず、その年の年末の旅行代の一部に使いました。
効率だけを考えれば、再投資したほうが増えます。それは分かっていました。 それでも1回目を使ったのは正解だったと、今も思っています。
その旅行には家族と行きました。喜んでもらえて、素晴らしい時間になりました。 株が払ってくれたお金で、家族が笑っている。 この光景を一度見てしまうと、投資は「数字を増やす作業」ではなくなります。
そのお金が何に変わったかで決まります。
もし25,000円をそのまま再投資していたら、今ごろ数千円分の配当が増えていたはずです。 その数千円と、あの旅行のどちらを取るかと聞かれたら、私は迷わず旅行を選びます。 配当金が生活を良くする感覚を、体で覚えられたからです。
1回目は使ってください。
金額が小さいうちに使っても、資産形成への影響はほとんどありません。
それより、配当金で何かを買う体験のほうが価値があります。
投資を10年続けられるかどうかは、この「うれしさの記憶」が決めます。
2回目からは再投資に回してください。
配当で株を買い、その株がまた配当を生む。これが複利です。
年25,000円の配当を利回り4%で再投資し続けると、その分だけ翌年の配当が1,000円増えます。
小さい額ですが、20年続けると効き方が変わります。
5年前の自分に伝えたい3つのこと
- 配当金の受取方法を、最初に「株式数比例配分方式」にしておくこと。 郵便局に領収証を持って行く手間がなくなり、NISA口座の配当を非課税で受け取れるのもこの方式だけです。 設定を忘れたまま数年放置している人は珍しくありません。
- 利回りの高い順に並べて上から買わないこと。 私の10銘柄は銀行・石油・電力に偏っていました。 利回りで選ぶと業種が自動的に偏ります。買う前に業種を数えてください。
- 入金日をカレンダーに書いておくこと。 3月決算の会社なら6月頃に届きます。 いつ来るか分かっていると、待つ時間まで楽しくなります。 権利付最終日のカレンダーで確認できます。
よくある質問
3月決算の会社なら、3月末の権利確定から約2〜3か月後の6月頃です。権利確定日に株を持っていても、その場ですぐ入金されるわけではありません。株主総会で配当額が正式に決まってから支払われるため、この期間が空きます。私の場合も6月でした。
あります。受取方法を設定していないと、証券口座ではなく郵便で「配当金領収証」が届き、郵便局に持って行かないと受け取れません。証券口座で自動的に受け取るには、受取方法を株式数比例配分方式にしてください。設定は証券会社のサイトから数分で終わります。
私の実例では、10銘柄を100株ずつ持って約25,000円でした。1銘柄あたりの平均は約2,500円です。ただし銘柄によって株価も利回りも違うため、あくまで一例として見てください。まとまった配当にするには、銘柄数か1銘柄あたりの株数を増やす必要があります。
かかります。20.315%(所得税15.315%+住民税5%)が源泉徴収され、引かれた後の金額が振り込まれます。NISA口座で買った株なら、この税金がかかりません。ただし受取方法を株式数比例配分方式にしていないと、NISAでも非課税になりません。
1回目は使うことをおすすめします。配当金が実際に自分の生活を良くする体験をしておくと、投資を続ける動機になるためです。私は年末の旅行代の一部にしました。2回目以降は再投資に回すと複利が効きます。
これから始める方へ
初めての配当金は、たぶん思ったより少ないです。私は25,000円でした。 それでも、口座に入った瞬間の感覚は金額と関係ありません。
まだ証券口座がない方は、そこから始めてください。 口座を開いて100株買えば、早ければ数か月後にあの封筒が届きます。
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NISA口座も同時に開設すれば、配当金を非課税で受け取れます。
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【免責事項】本記事は筆者個人の体験および情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄・金融商品への投資を推奨するものではありません。 記載した配当金額は2021年6月時点の筆者の受取実績であり、同じ銘柄・株数でも時期によって金額は変わります。 税制・各社の配当方針は変更されることがあります。投資にはリスクが伴います。 投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。当ブログは投資助言業者ではありません。
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