「PBR1倍以下の割安株」「自己資本比率87%の超堅牢財務」「現金だけで186億円保有」——こんな銘柄があったらチェックしたいですよね。
今回紹介するメディキット(7749)は、外科手術に欠かせない縫合針・縫合糸を製造する医療機器の専業メーカー。地味な業種ですが、手術室では絶対に必要な「消耗品」を供給し続ける安定ビジネスです。
配当利回り3.58%・PBR0.91倍・自己資本比率87.8%と財務面は優秀ですが、注意すべき点もあります。特に2023年の50周年記念配当(一時的な特別配当)の扱いは要注意。コアラ先生がデータを使って正直に解説します。
基本情報
どんな会社?
メディキットは1973年創業の医療機器専業メーカーです。主力製品は外科手術で使われる縫合針(手術針)・縫合糸。傷口を縫い合わせるときに使う、まさに「手術室の必需品」を作っています。
医療の現場ではどんな経済状況でも手術は必要です。景気が悪くなっても需要が落ちにくい、典型的なディフェンシブ業種といえます。2023年には創業50周年を迎え、記念配当を実施したことでも話題になりました。
- 自己資本比率87.8%——借金がほぼゼロ。資産のほぼ全てが自己資本
- 現金・預金186億円——時価総額465億円に対して現金が40%近く(!)
- PBR0.91倍——帳簿上の純資産より株価が低い「解散価値以下」の水準
- ROE6.43%——自己資本が多すぎて効率が低く見えるのが課題
現在の株価・配当情報
スクリーニング指標
高配当株選びの参考指標です。数値はすべて参考程度にご確認ください。
| 指標 | この銘柄の数値 | 目安 |
|---|---|---|
| 配当利回り (株価に対する配当金の割合) |
3.45% | 3.5%以上 |
| 自己資本比率 (財務の安定度) |
87.8% | 40%以上 |
| 有利子負債倍率 (借金の多さ) |
ほぼ0倍(実質無借金) | 1倍以下 |
| PER (株価収益率・割安度の目安) |
14.88倍 | 15倍以下 |
| PBR (株価純資産倍率) |
0.91倍(解散価値以下!) | 1.5倍以下 |
| 配当性向 (利益のうち配当に回す割合) |
48.5% | 20〜60% |
| ROE (自己資本利益率・経営効率) |
6.43% | 8%以上 |
| 営業キャッシュフロー (実際の現金の流れ) |
プラス(47億円) | 必ずプラス |
| 連続増配年数 | 増配傾向(2023年記念配当後に実質減配あり) | 10年以上で優良 |
| 時価総額 (会社全体の値段) |
465億円 | 500億円以上 |
10年グラフ
過去10年の配当金推移
| 年度 | 1株あたり配当金(分割後) | 前年比 |
|---|---|---|
| 2016年3月期 | 35円 | 基準年 |
| 2017年3月期 | 37.5円 | 増配 |
| 2018年3月期 | 37.5円 | 維持 |
| 2019年3月期 | 45円 | 増配 |
| 2020年3月期 | 50円 | 増配 |
| 2021年3月期 | 50円 | 維持 |
| 2022年3月期 | 60円 | 増配 |
| 2023年3月期 | 100円 ※うち30円は50周年記念配当 | 特別増配 |
| 2024年3月期 | 80円 ※記念配当終了 | 記念配落ち |
| 2025年3月期 | 90円 | 増配 |
| 2026年3月期(確定) | 100円 | 増配 |
| 2027年3月期(予想) | 100円 | 維持(予想) |
🐨 コアラ先生のひとこと
この銘柄を選んだ理由:
PBR0.91倍という数字はかなり魅力的です。帳簿上の資産価値(1株あたり3,231円)よりも株価(2,796円)の方が低い、つまり「今すぐ会社を解散しても株主は得をする」水準。しかも現金を186億円も持っており、事業の安定性も医療機器という需要が落ちにくい業種。手堅い銘柄として高配当ポートフォリオに組み込みやすいと思います。
初心者へのアドバイス:
2023年の配当が100円だったからといって「毎年100円もらえる」と期待しないでください。その年は30円が50周年の特別配当でした。2024年に80円に戻ったとき「減配だ!」と驚いた投資家も多かったようです。正常な配当水準は2024年80円→2025年90円→2026年100円と着実に増加しており、実態はしっかり増配傾向です。
注意点:
ROEが6.43%と低い点は正直な課題です。これは「現金を186億円も持ちすぎているから」とも言えます。この現金をM&Aや設備投資、増配・自己株買いに活用すれば株主還元は大きく改善します。逆に言えば、経営陣の方針が変わればROEと株価が一気に上昇する「潜在力」がある銘柄でもあります。
こんな方に向いている / 向いていない銘柄
- PBR1倍以下の「本物の割安株」に投資したい
- 医療機器・ヘルスケアのディフェンシブ銘柄を探している
- 超健全な財務・実質無借金の企業を重視する
- 景気悪化時でも業績が安定する銘柄を保有したい
- 将来の増配や自社株買いなどの還元強化に期待できる
- ROE8%以上の高効率企業にしか投資しない
- 時価総額500億円以上の大型株にこだわる
- 配当利回り3.58%以上を必須条件にしている(現在3.45%)
- 2023年のような特別配当が毎年続くと期待している
- 株価成長(キャピタルゲイン)を主目的にしている
まとめ:コアラ先生の総合評価
| 評価軸 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 配当利回り | ★★★☆☆ | 3.45%と基準ラインにやや届かず。ただし増配継続中で今後の上昇に期待 |
| 財務健全性 | ★★★★★ | 自己資本比率87.8%・実質無借金・現金186億円と業界随一の堅牢さ |
| 増配継続性 | ★★★★☆ | 2023年記念配落ちを除けば増配トレンドは継続。2026年3月期に実質最高水準の100円を達成 |
| 割安度 | ★★★★★ | PBR0.91倍は解散価値以下。純資産3,231円に対して株価2,796円と明確な割安感 |
| 成長性・収益性 | ★★★☆☆ | ROE6.43%は低め。ただし医療機器需要は安定しており現金活用次第で改善余地あり |
配当金・業績データ
IRBANK:https://irbank.net/7749/dividend
財務データ:https://irbank.net/7749/results
株価データ
Yahoo!ファイナンス:https://finance.yahoo.co.jp/quote/7749.T
株式分割について
2020年4月に株式1:2分割を実施。グラフ・表はすべて分割後基準(現在の株価と同じ単位)に調整しています。
配当利回りの計算方法
年間配当金 ÷ 年末株価 × 100 = 配当利回り(%)
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【免責事項】本記事は情報提供のみを目的としており、特定の銘柄・金融商品への投資を推奨するものではありません。 掲載データは2026年5月22日時点のものです。 株価・配当金・各種指標は常に変動します。投資にはリスクが伴います。 投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。 当ブログは投資助言業者ではありません。
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