【高配当株】三ツ星ベルト(5192)を徹底分析!
配当利回り4.85%・実質無借金の伝動ベルト大手

⚠️ ご注意ください
この記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。 掲載しているデータは2026年6月25日時点のものです。 株価・配当金は変動しますので、投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。

「配当利回り4.8%超なのに、現金が借金を大きく上回る無借金企業——そんな高配当株があったら気になりませんか?」

今回紹介する三ツ星ベルト(5192)は、自動車や産業機械に使われる「伝動ベルト(動力を伝えるゴムのベルト)」で国内トップクラスの老舗メーカーです。最大の特徴は、自己資本比率78%・実質無借金という極めて健全な財務に、配当利回り4.85%という高水準の還元が乗っていること。2021年に"物言う株主"が登場したことをきっかけに株主還元を大きく引き上げ、一気に高配当株へと変わりました。

ただし、「過去に配当が乱高下(250円→186円の減配)した」「配当性向が72%とやや高め」「ROEは7%台」という注意点もあります。コアラ先生がメリット・デメリットを包み隠さず解説します。

基本情報

三ツ星ベルト
5192
ゴム製品(伝動ベルト・建設資材)
東証プライム
3月
年2回(9月・3月)
なし
2026年6月25日時点

三ツ星ベルトはどんな会社?

三ツ星ベルトは1919年(大正8年)に神戸で創業した、伝動ベルトの専業大手です。「伝動ベルト」と聞くとピンと来ないかもしれませんが、エンジンやモーターの動力をタイヤやファンに伝えるゴム製のベルト——自動車、農業機械、産業機械、OA機器など、あらゆる「動くもの」の内部で使われている縁の下の力持ちです。Vベルトやタイミングベルトの分野で国内屈指のシェアを持ち、海外売上比率も高く、アジア・北米を中心にグローバルに展開しています。建設・土木向けの防水シートなどの建設資材事業も手がけています。

地味なビジネスに見えますが、ベルトは消耗品のため交換需要(補修・アフター需要)が継続的に発生します。機械が動き続ける限り、ベルトは摩耗し、必ず交換が必要になる。この安定した需要を土台に、三ツ星ベルトは長年にわたって堅実な利益と分厚い自己資本を積み上げてきました。

💡 三ツ星ベルトの財務的な「強み」
  • 自己資本比率78.2%——製造業として極めて高い、分厚い財務基盤
  • 実質無借金のネットキャッシュ——現金258億円が有利子負債20億円を大きく上回る
  • 配当利回り4.85%の高水準——株主還元の強化で高配当株に
  • 売上は10年で増加基調——664億円(2017/3)→923億円(2026/3)へ拡大
⚠️ 事前に知っておきたいリスク
  • 配当が乱高下した歴史——57円(2021)→250円(2023)へ急増したあと、186円(2025)へ減配。今後も業績次第で変動余地
  • 配当性向72.5%とやや高め——利益の多くを配当に回しており、大幅増配の余地は限定的。業績悪化時は減配リスク
  • ROEは7.27%——潤沢すぎる現金が資本効率をやや押し下げている面がある
  • 景気敏感・為替の影響——自動車・産業機械向けで景気の波を受け、海外売上比率が高いため円高は逆風

現在の株価・配当情報

配当利回り(年間配当金 ÷ 現在株価 × 100)
4.85%
現在の株価
3,935円
1株あたり年間配当金(予想)
191円
計算式:191円(配当金)÷ 3,935円(株価)× 100 = 4.85%
⚠️ 株価・配当金は常に変動します。必ず最新情報をご自身でご確認ください。
📢 なぜ急に高配当になったの?──"物言う株主"がきっかけ

三ツ星ベルトの配当は、2021年まで1株57円ほどでした。それが2022年に143円、2023年には250円へと一気に跳ね上がります。背景にあったのがアクティビスト(物言う株主)の登場です。「これだけ潤沢な現金を抱えているなら、もっと株主に還元すべきだ」という圧力を受け、会社は増配と自社株買いで株主還元を大幅に強化しました。その後250円→186円→191円と落ち着きましたが、還元水準そのものが一段高いところで定着したのが現在の姿です。つまり今の高利回りは、"強固な財務に、引き上がった株主還元が乗った"結果といえます。

スクリーニング指標

高配当株選びの参考指標です。数値はすべて参考程度にご確認ください。

指標この銘柄の数値目安
配当利回り
(株価に対する配当金の割合)
4.85% 3.5%以上
自己資本比率
(財務の安定度)
78.2% 40%以上
有利子負債倍率
(純資産に対する借金の割合)
約0.02倍 1倍以下
PER
(株価収益率・割安度の目安)
12.20倍 15倍以下
PBR
(株価純資産倍率)
1.08倍 1.5倍以下
配当性向
(利益のうち配当に回す割合)
72.5% 20〜60%
ROE
(自己資本利益率・経営効率)
7.27% 8%以上
営業キャッシュフロー
(実際の現金の流れ)
プラス(純利益10年連続黒字・現金258億円) 必ずプラス
連続増配年数 長期では還元水準が上昇。ただし2025年に減配(250→186円)あり 10年以上で優良
時価総額
(会社全体の値段)
約1,224億円 500億円以上
📝 スクリーニング評価:配当利回り・自己資本比率・有利子負債倍率・PER・PBR・営業CF・時価総額の7項目をクリア。一方で配当性向72.5%は目安より高く、ROE7.27%は8%にわずかに届かず、配当の継続性も「2025年に減配」という不安定さがあります。総合では「強固な財務に高い還元が乗った高利回り株。ただし配当の安定性とROEには目を配る必要あり」と評価できます。

10年グラフ(配当・業績)

増配 減配 維持
グラフを見ると一目瞭然——2022〜2023年の急騰(57円→143円→250円)が極めて特徴的です。これが"物言う株主"をきっかけにした株主還元の大幅強化です。その後250円→186円→191円と調整しましたが、2021年以前(50〜60円)と比べると還元水準は明らかに一段高いところに移りました。なお2018年に株式併合(2株→1株)を実施しているため、グラフの数値はそれを調整した1株あたりの金額です。きれいな右肩上がりの連続増配ではなく、「水準が階段状に切り上がった」タイプだと理解しておきましょう。
売上高は2017/3期の664億円から2026/3期の923億円へ、10年で約1.4倍に拡大しました。2021/3期にコロナ影響で649億円まで落ち込みましたが、その後は749→829→840→905→923億円と力強く回復・成長。伝動ベルトという景気耐性のある事業に、海外展開が上乗せされています。高い配当を支えられるのは、この売上・利益の着実な成長という"裏付け"があるからです。
EPS(1株あたり利益)は、コロナ禍の2021/3期に139.84円まで落ち込んだあと、220→249→250→320円と回復・拡大しました(2025/3期は一時的な利益要因で320円に膨らんでいます)。2026/3期は263.34円で、これに対する配当191円なので配当性向は約72%。利益はしっかり出ているものの、配当に回す割合が高めなので、「これ以上の大幅増配には業績のさらなる伸びが必要」という構図が見えます。

過去10年の配当金推移

※2018年の株式併合(2株→1株)を調整した1株あたり配当金です。

年度1株あたり配当金前年比
2017年3月期44円基準年
2018年3月期50円増配
2019年3月期60円増配
2020年3月期54円減配
2021年3月期57円増配
2022年3月期143円大幅増配
2023年3月期250円大幅増配
2024年3月期250円維持
2025年3月期186円減配 ▼26%
2026年3月期(実績)191円増配
2027年3月期(予想)191円維持(予想)
📝 総評:2022〜2023年に株主還元を大きく引き上げ、配当水準は2021年以前の3倍以上に。一方で2025年には250円→186円の減配もあり、「10年間ずっと増配」を求める投資家には向きません。とはいえ還元水準は高い位置で定着しており、4.85%という利回りの魅力は本物です。

🐨 コアラ先生のひとこと

コアラ先生から読者のみなさんへ
💡

この銘柄を選んだ理由:
三ツ星ベルトに注目したのは「超健全な財務 × 高い還元」という珍しい組み合わせです。自己資本比率78%・現金258億円・有利子負債20億円という、ほぼ無借金の超健全企業が、配当利回り4.85%を出している。これは"物言う株主"をきっかけに会社が株主還元へ本気で舵を切った結果です。財務の安全性と高配当を同時に取りにいける銘柄は、そう多くありません。

🌱

初心者へのアドバイス:
高利回りに飛びつく前に、「なぜ高いのか」を知ることが大切です。三ツ星ベルトの場合は"財務に余裕があるから還元している"という健全な理由ですが、配当性向は72%とやや高め。利益が減れば配当も減る可能性があります。実際2025年には減配もありました。高配当ポートフォリオの一角として、増配が安定している銘柄と組み合わせて持つのが安心です。

⚠️

注意点:
この会社の配当は、良くも悪くも「方針次第で動く」性格があります。アクティビストの存在や経営判断で大きく増えた一方、業績や還元方針の変化で減ることもあります。また自動車・産業機械向けのため景気の波を受け、海外売上が多いぶん円高局面では利益が伸び悩むこともあります。「安定配当」というより「高還元だが変動あり」と捉えましょう。

こんな方に向いている / 向いていない銘柄

👍 向いている方
  • 配当利回り4%以上の高水準を今ほしい人
  • 実質無借金・自己資本78%という財務の安心感を重視する人
  • 株主還元を強化している企業に乗りたい人
  • PER12倍台の手頃な大型株を探している人
  • 景気敏感リスクを理解したうえで分散投資できる中上級者
👎 向いていない方
  • 「10年連続増配」のような安定増配株だけを求める人
  • 配当性向の高さ・減配リスクを避けたい人
  • PBR1倍割れの明確な割安株を狙いたい人
  • ROE10%以上の高効率企業だけを選びたい人
  • 景気後退・円高局面の業績変動を避けたい人
三ツ星ベルトは「強固な財務に高い還元が乗った高利回り株」です。財務の安全性は文句なしで、利回り4.85%も魅力的。ただし配当が方針や業績で動きやすく、2025年には減配もありました。コアラ先生の見方では、「財務の安心感を土台に高い利回りを取りにいきたいが、減配の可能性も受け入れられる」という方に向いた銘柄です。安定増配株と組み合わせて、ポートフォリオの"高利回り枠"として持つのが現実的です。

まとめ:コアラ先生の総合評価

★★★★☆
5点満点中 4点 / 超健全財務×高利回りが魅力。配当の安定性とROEには注意
評価軸評価コメント
配当利回り ★★★★★ 4.85%は高配当株として十分な水準
財務健全性 ★★★★★ 自己資本比率78.2%・実質無借金・現金258億円と文句なし
増配継続性 ★★★☆☆ 還元水準は大きく上昇したが、2025年に減配あり。乱高下しやすい
割安度 ★★★☆☆ PER12.2倍は手頃。ただしPBR1.08倍で激安水準ではない
成長性・収益性 ★★★☆☆ 売上は10年で約1.4倍と成長。ただしROE7.27%とやや低め
三ツ星ベルトの最大の魅力は「極めて健全な財務」と「4.85%の高利回り」の両立です。自己資本比率78%・現金258億円・有利子負債20億円という、ほぼ無借金の超健全企業が、これだけの高配当を出している点は希少です。背景には"物言う株主"をきっかけにした株主還元の強化があり、配当水準は2021年以前の3倍以上へ切り上がりました。一方で、2025年には250円→186円の減配があったように、この会社の配当は方針や業績で動きやすく、配当性向72%・ROE7%台という点も踏まえると「安定増配株」とは性格が異なります。「財務の安全性を土台に高い利回りを取りにいきたい。ただし減配の可能性も理解している」——そんな投資家に向いた、質の高い高配当株といえます。総合評価は★4つとします。
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配当金・業績データ
IRBANK:https://irbank.net/5192/dividend
財務データ:https://irbank.net/5192/results

株価データ
Yahoo!ファイナンス:https://finance.yahoo.co.jp/quote/5192.T

配当利回りの計算方法
年間配当金 ÷ 現在株価 × 100 = 配当利回り(%)

株式併合について
本記事のグラフ・表の1株配当金は、2018年10月に実施された株式併合(2株→1株)を反映した数値に統一しています。

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【免責事項】本記事は情報提供のみを目的としており、特定の銘柄・金融商品への投資を推奨するものではありません。 掲載データは2026年6月25日時点のものです。 株価・配当金・各種指標は常に変動します。投資にはリスクが伴います。 投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。 当ブログは投資助言業者ではありません。

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