「みずほリース」という名前を聞いて、ピンとこない方も多いかもしれません。 しかしみずほフィナンシャルグループ(みずほFG)を主要株主に持つ総合リース会社と知れば、 その信用力の高さが伝わるでしょう。
航空機・船舶・不動産・産業機器など、個人では買えないような大型資産を企業に貸し出すリース事業を核に、 ファイナンスや環境・エネルギー分野にも展開する総合金融サービス会社です。 旧称「芙蓉総合リース」として長い歴史を持ち、2022年に現在の商号へ変更しました。
PER7倍台・ROE12%・10年連続増配(株式分割調整後)という指標の強さと、 2024年に実施した1:5の株式分割で個人投資家が買いやすくなった点も注目です。 コアラ先生がIRBANKのデータをもとに徹底分析します。
みずほリースは2024年4月1日に1株→5株の株式分割を実施しました。 これにより株価・配当金ともに約5分の1に調整されています。 本記事のグラフ・表はすべて分割後ベースに統一して表示しています。 分割前の実績配当金と比較する場合は「実績配当金÷5」で分割調整後の数値が出ます。
基本情報
現在の株価・配当情報
スクリーニング指標
数値はIRBANKの2026年5月20日時点のデータです。リース業は業種特性があるため、一部指標は業種基準で評価します(後述)。
| 指標 | みずほリースの数値 | 目安・評価 |
|---|---|---|
| 配当利回り (株価に対する配当金の割合) |
4.09%(2027/3期予想) | 3.5%以上 ✅ |
| 自己資本比率 (財務の安定度) |
10.25% | 🏦 リース業の業種特性 一般企業の基準(40%)は適用しない |
| PER (株価収益率・割安度の目安) |
7.37倍(予想) | 15倍以下 ✅ |
| PBR (株価純資産倍率) |
0.89倍 | 1.5倍以下 ✅ |
| 配当性向 (利益のうち配当に回す割合) |
約30%(2026/3期) | 20〜60% ✅ |
| ROE (自己資本利益率・経営効率) |
12.15%(予想) | 8%以上 ✅ |
| 営業キャッシュフロー (実際の現金の流れ) |
-91億円(2026/3期) | 🏦 リース業の業種特性 リース資産への投資でマイナスが常態 |
| 時価総額 (会社全体の値段) |
約3,864億円 | 500億円以上 ✅ |
リース会社は、銀行から借りたお金で飛行機・設備・不動産などの資産を購入し、それを企業に貸し出すビジネスです。 構造上、多額の借入金を使ってビジネスを回すため、自己資本比率は必然的に低くなります。 これは「財務が悪い」のではなく、リース業のビジネスモデルそのものです。
同様に、営業キャッシュフローがマイナスになりやすいのも「リース資産(飛行機・設備など)を購入し続けているから」です。 リース会社を評価する際は、自己資本比率・営業CFの代わりに ROE(経営効率)・配当性向・経常利益の成長性に注目するのが適切です。
10年グラフ
※グラフはすべて2024年4月の1:5株式分割後ベースに調整済みです。
配当金推移(2016〜2027年度)
| 年度 | 実績配当金(分割前) | 分割調整後(÷5) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 2016/3期 | 60円 | 12円 | 基準年 |
| 2017/3期 | 64円 | 12.8円 | 増配 |
| 2018/3期 | 70円 | 14円 | 増配 |
| 2019/3期 | 78円 | 15.6円 | 増配 |
| 2020/3期 | 82円 | 16.4円 | 増配 |
| 2021/3期 | 92円 | 18.4円 | 増配 |
| 2022/3期 | 110円 | 22円 | 増配 |
| 2023/3期 | 147円 | 29.4円 | 増配 |
| 2024/3期 | 192円 | 38.4円 | 増配 |
| ▼ 2024年4月1日 1:5株式分割実施(以下は分割後の実際の配当金) | |||
| 2025/3期 | 47円(分割後) | 増配 | |
| 2026/3期(実績) | 51円(分割後) | 増配 | |
| 2027/3期(予想) | 52円(分割後) | 増配予想 | |
財務・業績の推移
リース会社の業績は「経常利益」と「ROE」で評価するのが一般的です。
| 年度 | 売上高 | 経常利益 | 自己資本比率 | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2016/3期 | 3,642億円 | 186億円 | 7.4% | 22.0% |
| 2018/3期 | 3,997億円 | 200億円 | 8.2% | 21.9% |
| 2020/3期 | 5,392億円 | 267億円 | 7.9% | 22.7% |
| 2022/3期 | 5,548億円 | 201億円 | 8.0% | 35.7% |
| 2023/3期 | 5,297億円 | 401億円 | 8.9% | 25.1% |
| 2024/3期 | 6,561億円 | 509億円 | 9.2% | 26.5% |
| 2025/3期 | 6,954億円 | 662億円 | 9.8% | 30.4% |
| 2026/3期 | 9,216億円 | 650億円 | 10.3% | 30.0% |
売上高は2016/3期の3,642億円から2026/3期には9,216億円へと約2.5倍に拡大。 経常利益も186億円から650億円へと急成長しています。 自己資本比率は7〜10%台で推移していますが、これはリース業の特性であり「問題」ではありません。 むしろ年々自己資本比率が上昇していること(2016年7.4%→2026年10.3%)は、 財務基盤の着実な強化を示しています。
2022/3期に経常利益が一時的に201億円へ落ち込んだのは、 航空機リース事業がコロナ禍の影響を受けたためです。 それでも配当を減らさず増配を継続した点は、評価に値します。
🐨 コアラ先生のひとこと
この銘柄に注目した理由:
みずほリースの最大の強みは「みずほFGという親会社の信用力」と「連続増配の実績」の組み合わせです。
リース会社にとって資金調達コストは命綱ですが、みずほFGのバックアップがあることで
低コストで資金を調達でき、安定した利ざや経営が可能です。
PER7倍台・PBR0.89倍という割安水準も魅力で、ROE12%と資本効率も高水準です。
初心者へのアドバイス:
「自己資本比率10%って大丈夫?」と心配になるのは当然です。
ただ、これはリース・銀行・保険などの金融業に共通する特性であり、
同業他社と比較するのが正しいアプローチです。
2024年の株式分割で1株あたり1,400円前後まで買いやすくなりました。
NISAの成長投資枠を活用してコツコツ積み立てる候補としても検討できます。
注意点:
リース会社は金利環境の変化に敏感です。
金利上昇局面では資金調達コストが増加し、収益を圧迫するリスクがあります。
また、航空機・船舶・不動産など大型リース資産の価値変動リスクも考慮が必要です。
配当利回りは4.09%と高配当株の基準(3.5%)はクリアしていますが、
突出して高いわけではなく、他の高配当株との比較検討をおすすめします。
最新の業績・配当方針は必ずIRBANKや決算資料でご確認ください。
配当金・業績データ(出典:IRBANK)
配当金:https://irbank.net/8425/dividend
財務データ:https://irbank.net/8425/results
トップページ:https://irbank.net/8425
株価データ・分割調整について
グラフ内の年末株価は「配当金 ÷ 配当利回り」から逆算した概算値を、
2024年4月1:5分割ベースに調整したものです。
正確な株価はYahoo!ファイナンスでご確認ください。
https://finance.yahoo.co.jp/quote/8425.T
配当利回りの計算方法
年間配当金 ÷ 現在株価 × 100 = 配当利回り(%)
本記事は2027/3期予想配当52円 ÷ 1,269円 × 100 ≈ 4.10%(2026年6月21日時点)。
最新情報を確認する
最新の株価・配当情報は必ず以下でご確認ください。
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【免責事項】本記事は情報提供のみを目的としており、特定の銘柄・金融商品への投資を推奨するものではありません。 掲載データは2026年5月20日時点のものです(出典:IRBANK)。 株価・配当金・各種指標は常に変動します。投資にはリスクが伴います。 投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。 当ブログは投資助言業者ではありません。
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