【高配当株】世紀東急工業(1898)を徹底分析!
配当利回り5.25%・ネットキャッシュの道路舗装大手

⚠️ ご注意ください
この記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。 掲載しているデータは2026年6月25日時点のものです。 株価・配当金は変動しますので、投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。

「配当利回り5%超で、現金が借金を上回るインフラ企業——そんな高配当株があったら気になりませんか?」

今回紹介する世紀東急工業(1898)は、東急グループに属する道路舗装の大手企業です。私たちが毎日歩き、車で走る道路——そのアスファルトをつくり、敷き、補修しているのがこの会社です。最大の魅力は配当利回り5.25%という高水準に、現金144億円が有利子負債66億円を上回るネットキャッシュの堅い財務が組み合わさっていること。しかも近年はROE(経営効率)が大きく回復しています。

ただし、「配当が年によって大きく動く(17円→90円→71円)」「2026年に減配した」「公共投資や資材価格に業績が左右される」という注意点もあります。コアラ先生がメリット・デメリットを包み隠さず解説します。

基本情報

世紀東急工業
1898
建設業(道路舗装・アスファルト合材)
東証プライム
3月
年2回(9月・3月)
なし
2026年6月25日時点

世紀東急工業はどんな会社?

世紀東急工業は、東急グループに属する道路舗装の専業大手です。事業は大きく2つ。ひとつは道路のアスファルト舗装・補修などを行う「土木工事」、もうひとつは舗装の材料となる「アスファルト合材」の製造・販売です。全国に合材プラント(材料工場)を持ち、国や自治体が発注する公共工事と、民間工事の両方を手がけています。

地味なビジネスに見えますが、道路は一度つくって終わりではありません。傷んだ道路の補修や、橋・トンネルの老朽化対策、災害復旧、防災・国土強靱化——日本のインフラは更新の時期を迎えており、舗装・補修の需要は中長期で底堅いと考えられます。一方で、公共工事の予算や、アスファルトの原料となる原油・石油製品の価格に業績が左右される面もあります。

💡 世紀東急工業の財務的な「強み」
  • 配当利回り5.25%の高水準——高配当株として十分な利回り
  • 実質無借金に近いネットキャッシュ——現金144億円が有利子負債66億円を上回る
  • ROEが大きく回復——2.84%(2023/3)→10.55%(2026/3)へ改善
  • インフラ老朽化・国土強靱化という追い風——舗装・補修需要は中長期で底堅い
⚠️ 事前に知っておきたいリスク
  • 配当が大きく変動する——10円(2018)→47円(2020)→30円(2022)→90円(2024)→71円(2026)と、年によって上下が激しい
  • 2026年に減配(90円→71円)——直近で減配しており、「安定増配株」ではない
  • 一部の年は配当性向が100%超——2024年は利益以上の配当を出した(119.7%)
  • 公共投資・資材価格に業績が左右される——2023年は純利益が11億円まで落ち込んだ実績あり

現在の株価・配当情報

配当利回り(年間配当金 ÷ 現在株価 × 100)
5.25%
現在の株価
1,429円
1株あたり年間配当金(予想)
75円
計算式:75円(配当金)÷ 1,429円(株価)× 100 = 5.25%
※上記は2027/3期の会社「予想」配当75円をもとにした利回りです。予想は確定値ではありません。2026/3期の「確定」配当71円ベースでは約4.97%(71円 ÷ 1,429円 × 100)となります。この銘柄は配当が業績連動で変動する点にご注意ください。
⚠️ 株価・配当金は常に変動します。必ず最新情報をご自身でご確認ください。
📢 なぜ配当が動きやすいの?──「総還元性向30%目安」の方針

世紀東急工業の配当は、毎年同じではなく業績に連動して上下します。会社は株主還元方針として「総還元性向30%程度を目安とした安定的・継続的な株主還元」を掲げています。つまり「その年の利益に応じて還元する」スタイルのため、利益が伸びた年は増配、減った年は減配になりやすいのです。実際、業績が良かった2024〜2025年は90円まで増配し、2026年は71円へ減配しました。連続増配のような"毎年必ず増える"タイプではなく、「高い利回りだが金額は変動する」と理解しておくことが大切です。

スクリーニング指標

高配当株選びの参考指標です。数値はすべて参考程度にご確認ください。

指標この銘柄の数値目安
配当利回り
(株価に対する配当金の割合)
5.25% 3.5%以上
自己資本比率
(財務の安定度)
52.3% 40%以上
有利子負債倍率
(純資産に対する借金の割合)
約0.15倍(ネットキャッシュ) 1倍以下
PER
(株価収益率・割安度の目安)
11.14倍 15倍以下
PBR
(株価純資産倍率)
1.18倍 1.5倍以下
配当性向
(利益のうち配当に回す割合)
55.7% 20〜60%
ROE
(自己資本利益率・経営効率)
10.55% 8%以上
営業キャッシュフロー
(実際の現金の流れ)
プラス(純利益10年連続黒字・現金144億円) 必ずプラス
連続増配年数 配当は業績連動で変動。2026年に減配(90→71円)あり 10年以上で優良
時価総額
(会社全体の値段)
約535億円 500億円以上
📝 スクリーニング評価:配当利回り・自己資本比率・有利子負債倍率・PER・PBR・配当性向・ROE・営業CF・時価総額の9項目をクリア。唯一の弱点は「連続増配」で、配当が業績連動で動き、2026年には減配もありました。総合では「利回り5%超・ネットキャッシュ・ROE回復と数字は良好。ただし配当の安定性だけは割り切りが必要」と評価できます。

10年グラフ(配当・業績)

増配 減配 維持
グラフを見ると、配当が階段ではなく"波"を打っているのが一目でわかります。2018年に10円まで下げたあと、2019〜2020年に47円まで急増、その後30円台へ調整。そして2024年には90円へと一気に跳ね上がりました(中間配当の再開も影響)。これは業績連動の還元方針によるもので、利益が伸びた年に大きく還元する一方、2026年は71円へ減配しています。「毎年確実に増える配当」を求める人には不向きですが、利益が出ている局面では5%超の高利回りを享受できる、という性格の銘柄です。
売上高は700〜990億円台のレンジで推移しており、2026/3期は953億円。年によって増減はありますが、長期では緩やかな増加傾向です。道路の舗装・補修やアスファルト合材は、公共工事を中心に底堅い需要があります。2027/3期の会社予想は売上1,027億円・純利益47億円と、さらなる増収増益を見込んでいます。
EPS(1株あたり利益)は、世紀東急工業の業績変動の大きさをよく表しています。2020/3期に162円まで伸びたあと、原材料高や工事採算の悪化で2023/3期には30.72円まで急落。そこから2024→2025→2026年と75→106→127円へV字回復しました。利益がここまで動くからこそ、業績連動の配当も上下するわけです。直近はROE10.55%まで回復しており、収益力は持ち直しています。

過去10年の配当金推移

年度1株あたり配当金前年比
2017年3月期17円基準年
2018年3月期10円減配
2019年3月期27円大幅増配
2020年3月期47円大幅増配
2021年3月期43円減配
2022年3月期30円減配
2023年3月期30円維持
2024年3月期90円大幅増配(中間配当再開)
2025年3月期90円維持
2026年3月期(実績)71円減配 ▼21%
2027年3月期(予想)75円増配(予想)
📝 総評:10年間で増配も減配も繰り返しており、「安定増配株」とは言えません。ただし業績が回復した近年は配当水準が大きく切り上がり、2027年予想は75円。利回り5.25%という高さは、業績連動ゆえの"今の利益が出ている局面"を反映したものです。配当の金額が変わることを受け入れられるかが、投資判断の分かれ目になります。

🐨 コアラ先生のひとこと

コアラ先生から読者のみなさんへ
💡

この銘柄を選んだ理由:
世紀東急工業に注目したのは「利回り5.25% × ネットキャッシュ × 業績回復」という組み合わせです。現金144億円が有利子負債66億円を上回る堅い財務で、ROEは2.84%から10.55%まで回復。道路の舗装・補修というインフラ需要は、老朽化対策や国土強靱化を背景に中長期で底堅いと考えられます。地味ですが、生活に欠かせない仕事をしている会社です。

🌱

初心者へのアドバイス:
この銘柄でいちばん大事なのは「配当は変動する」と理解しておくことです。業績に連動して還元する方針なので、利益が減れば配当も減ります。実際、過去には何度も増配・減配を繰り返してきました。"安定した配当が欲しい"なら、連続増配の銘柄と組み合わせて、世紀東急工業は「高利回り枠」として一部だけ持つのが安心です。

⚠️

注意点:
建設・舗装業は、公共工事の予算や、アスファルトの原料となる原油・石油製品の価格に業績が左右されます。実際2023年は資材高などで純利益が11億円まで落ち込みました。今は回復していますが、こうした外部要因で利益が振れやすい点は頭に入れておきましょう。

こんな方に向いている / 向いていない銘柄

👍 向いている方
  • 配当利回り5%以上の高水準を今ほしい人
  • ネットキャッシュ・インフラ関連の底堅さを評価する人
  • 業績回復・ROE改善の局面に乗りたい人
  • PER11倍台の手頃な水準を評価できる人
  • 公共投資や資材価格の変動を理解できる中上級者
👎 向いていない方
  • 「10年連続増配」のような安定増配株だけを求める人
  • 配当の変動・減配を絶対に避けたい人
  • PBR1倍割れの明確な割安株を狙いたい人
  • 業績が外部要因で振れるのを嫌う人
  • 毎年同じ配当金で生活設計をしたい人
世紀東急工業は「数字は良いが、配当は変動する」という性格の銘柄です。利回り5.25%・ネットキャッシュ・ROE10.5%と指標はそろっており、財務の安全性も十分。ただし業績連動の還元方針ゆえ、配当金額は年によって動きます。コアラ先生の見方では、「高い利回りを取りにいきたいが、配当が増減することは受け入れられる」という方に向いた銘柄です。安定増配株を土台に、高利回りのスパイスとして一部を組み入れるのが現実的です。

まとめ:コアラ先生の総合評価

★★★★☆
5点満点中 4点 / 高利回り×ネットキャッシュ×業績回復が魅力。配当の変動には割り切りを
評価軸評価コメント
配当利回り ★★★★★ 5.25%は高配当株として十分以上の水準
財務健全性 ★★★★☆ 自己資本比率52.3%・ネットキャッシュ(現金144億>借金66億)
増配継続性 ★★☆☆☆ 業績連動で増配・減配を繰り返す。2026年も減配あり
割安度 ★★★★☆ PER11.14倍は手頃。PBR1.18倍で純資産割れではない
成長性・収益性 ★★★★☆ ROEが2.84%→10.55%へV字回復。2027期も増収増益予想
世紀東急工業の魅力は「5.25%の高利回り」「ネットキャッシュの堅い財務」「ROEの大幅回復」の3点がそろっていることです。現金144億円が有利子負債66億円を上回り、PER11倍台と割安感もあります。道路の舗装・補修というインフラ需要は、老朽化対策や国土強靱化を背景に中長期で底堅いのも追い風です。一方で、この会社の配当は「総還元性向30%目安」の業績連動型で、2026年には90円→71円の減配があったように金額が上下します。「安定増配株」とは性格が異なるため、配当が変動することを受け入れたうえで、ポートフォリオの"高利回り枠"として持つのが賢い使い方です。総合評価は★4つとします。
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配当金・業績データ
IRBANK:https://irbank.net/1898/dividend
財務データ:https://irbank.net/1898/results

株価データ
Yahoo!ファイナンス:https://finance.yahoo.co.jp/quote/1898.T

配当利回りの計算方法
年間配当金 ÷ 現在株価 × 100 = 配当利回り(%)

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【免責事項】本記事は情報提供のみを目的としており、特定の銘柄・金融商品への投資を推奨するものではありません。 掲載データは2026年6月25日時点のものです。 株価・配当金・各種指標は常に変動します。投資にはリスクが伴います。 投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。 当ブログは投資助言業者ではありません。

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