【高配当株】タチエス(7239)を徹底分析!
配当利回り5.25%・財務大幅改善の自動車シートメーカー

⚠️ ご注意ください
この記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。 掲載しているデータは2026年6月14日時点のものです。 株価・配当金は変動しますので、投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。

「配当利回り5%超で、PER8倍台の割安株——そんな銘柄があったら気になりませんか?」

今回紹介するタチエス(7239)は、ホンダ系の自動車シートを専業とする部品メーカーです。コロナ禍で業績が悪化し2021年には大幅減配を余儀なくされましたが、そこから会社が本気で変わりました。有利子負債を183億円から40億円へ急速に圧縮し、2022年以降は5年連続で増配を継続。今や配当利回り5.25%・PER8.56倍・PBR0.70倍という水準まで改善しています。

ただし、「景気敏感株」「ホンダへの高依存」「EV化リスク」という3つの不安要素があるのも事実です。コアラ先生がメリット・デメリットを包み隠さず解説します。

基本情報

タチエス
7239
輸送用機器(自動車シート製造)
東証プライム
3月
年2回(9月・3月)
なし
2026年6月14日時点

タチエスはどんな会社?

タチエスは1954年創業の自動車シート専業メーカーです。みなさんが普段乗っているホンダの車——そのシート(座席)を設計・製造しているのがタチエスです。乗用車・軽自動車・商用車まで幅広く手がけており、国内だけでなくタイ・インドネシア・中国・メキシコなどグローバルに生産拠点を展開しています。

自動車シートは「安全性」「快適性」「軽量化」が年々厳しく求められる高度な製品です。しかも車種ごとに専用設計が必要なため、一度採用されると長期にわたって安定した受注が続く傾向があります。この「乗り換えコスト」の高さが参入障壁になっています。ただし売上の大半がホンダグループ向けであるため、ホンダの販売動向に業績が左右される構造は理解しておく必要があります。

💡 タチエスの財務的な「強み」
  • 有利子負債を大幅削減——2021年の183億円から2026年には40.6億円へと急速に改善
  • 自己資本比率61.6%——製造業として十分な水準の安定財務
  • 営業CF135.8億円(プラス)——実際の現金創出力も回復
  • 2022年以降5年連続増配——2027/3期予想まで増配を継続
⚠️ 事前に知っておきたいリスク
  • 2021年に大幅減配(26円→6.5円)の前科あり——コロナ禍で業績が悪化し、約75%の減配を実施
  • ホンダ依存度が高い——売上の大部分がホンダグループ向けであり、ホンダの業績変動がそのまま影響する
  • EV化・自動車産業の構造変化リスク——ガソリン車からEVへの移行で自動車部品業界全体が変革期を迎えている
  • PBR0.70倍の割安に潜むリスク——市場が低く評価している理由を理解したうえで投資を判断する必要がある

現在の株価・配当情報

配当利回り(年間配当金 ÷ 現在株価 × 100)
5.25%
現在の株価
2,189円
1株あたり年間配当金(予想)
115円
計算式:115円(配当金)÷ 2,189円(株価)× 100 = 5.25%
⚠️ 株価・配当金は常に変動します。必ず最新情報をご自身でご確認ください。

スクリーニング指標

高配当株選びの参考指標です。数値はすべて参考程度にご確認ください。

指標この銘柄の数値目安
配当利回り
(株価に対する配当金の割合)
5.36% 3.5%以上
自己資本比率
(財務の安定度)
61.6% 40%以上
有利子負債倍率
(純資産に対する借金の割合)
0.04倍 1倍以下
PER
(株価収益率・割安度の目安)
8.56倍 15倍以下
PBR
(株価純資産倍率)
0.70倍 1.5倍以下
配当性向
(利益のうち配当に回す割合)
38.7% 20〜60%
ROE
(自己資本利益率・経営効率)
8.86% 8%以上
営業キャッシュフロー
(実際の現金の流れ)
プラス(135.8億円) 必ずプラス
連続増配年数 2022年以降5年連続増配(2021年に大幅減配あり) 10年以上で優良
時価総額
(会社全体の値段)
756億円 500億円以上
📝 スクリーニング評価:配当利回り・自己資本比率・有利子負債倍率・PER・PBR・配当性向・営業CFの7項目をクリア。ROEはぎりぎり8%台で黄色信号。連続増配は5年と実績が短く、2021年の大幅減配が懸念材料。総合では「財務改善が著しい高利回り銘柄」として一定の評価ができます。

10年グラフ

2017〜2019年は1,500〜2,200円台で推移。2020年のコロナショックで981円まで急落し、2021〜2022年も1,000円前後の低迷が続きました。2023〜2024年にかけて業績回復と増配を背景に2,000円台まで反発。2025年3月末は1,716円と再び調整局面に入っていますが、2026/3期の好決算を受けて2,027円まで戻しています。
増配 減配 維持
グラフを見ると一目瞭然——2021年の急落(26円→6.5円)と2022年の急騰(6.5円→63.6円)が極めて特徴的です。2021年はコロナ影響で営業赤字に転落し、大幅減配を余儀なくされました。翌2022年も営業赤字でしたが、それでも63.6円という大幅増配を実施しています。これは会社が「赤字でも株主に還元する」という姿勢を示したもので、潤沢な内部留保を取り崩しての配当でした。2022年以降は着実に増配を継続しており、2027/3期予想は115円です。
注目ポイントが2つあります。まず2017〜2020年は利回り1〜2%台と、当時のタチエスは「高配当株」ではありませんでした。2021年の大幅減配でさらに利回りは0.54%まで低下。しかし2022年以降、高配当に生まれ変わりました。そして2022年・2023年は株価低迷×高配当が重なり、利回りが6%超という水準に。「株価が安いから利回りが高い」という状態であり、必ずしも良い状況ではありませんでしたが、振り返ると「底値圏での買い場」だったことがわかります。現在の5.36%は、株価がある程度回復しつつも依然として割安な水準を示しています。

過去10年の配当金推移

年度1株あたり配当金前年比
2017年3月期19円基準年
2018年3月期21円増配
2019年3月期25円増配
2020年3月期26円増配
2021年3月期6.5円大幅減配 ▼75%
2022年3月期63.6円大幅増配(特別配当含む)
2023年3月期73.6円増配
2024年3月期92.8円増配
2025年3月期103.8円増配
2026年3月期(確定)105円増配
2027年3月期(予想)115円増配(予想)
📝 総評:2021年のコロナ減配という「大きな傷」がありますが、2022年以降は5年連続増配を達成。2017年の19円から2026年の105円まで約5.5倍に積み上げてきた実績は評価できます。ただし「10年間一度も減配なし」を条件にする投資家には向きません。

🐨 コアラ先生のひとこと

コアラ先生から読者のみなさんへ
💡

この銘柄を選んだ理由:
タチエスを注目したのは「財務改善のスピード」です。2021年に183億円あった有利子負債が2026年には40.6億円まで激減——これはただの業績回復ではなく、会社が本気でバランスシートを改善してきた証拠です。配当利回り5.25%・PER8.56倍・PBR0.70倍という数値は、市場が過度に悲観していると見ることもできます。

🌱

初心者へのアドバイス:
タチエスは「景気敏感株」の典型です。自動車産業の波に乗れる局面では強いですが、景気後退・円高・EV化の加速などが重なると業績が急落するリスクがあります。高配当ポートフォリオに組み入れるなら、ディフェンシブ銘柄(食品・インフラ・医薬品など)とのバランスを取ることが大切です。

⚠️

注意点:
2021年の減配は「景気が悪くなると配当を削ることがある」という事実を示しています。また、ホンダが主要顧客であるため、ホンダの業績・EV戦略・生産計画の変化が直接業績に影響します。EV化が進む中でシート需要がどう変化するかは中長期の注視ポイントです。

こんな方に向いている / 向いていない銘柄

👍 向いている方
  • 配当利回り5%以上の高利回り銘柄を探している
  • 財務改善のストーリー(有利子負債削減)に魅力を感じる
  • PER8倍台・PBR0.7倍という割安水準を積極的に評価できる
  • 景気敏感株のリスクを理解したうえでポートフォリオに分散投資する中上級者
  • ホンダの底堅さを信じて自動車産業に強気な見方をしている
👎 向いていない方
  • 「10年間減配ゼロ」を絶対条件としている長期安定投資家
  • 景気後退局面での急落・減配リスクを避けたい初心者
  • EV化による自動車産業の先行きに不安を感じている
  • ホンダ1社への高依存をリスクと考える分散重視の投資家
  • ROE10%以上の高収益企業だけを選びたい方
タチエスは「高利回りだが景気敏感」という典型的な性格の銘柄です。配当利回り5.25%・配当性向38.7%というバランスは健全で、財務改善の勢いも評価できます。ただし、2021年の減配という事実がある以上、「安定配当を絶対視する方」には向きません。コアラ先生の個人的な見方では、「ディフェンシブ銘柄を中心に据えたポートフォリオのスパイスとして少額加えてみる」というポジションが無難です。

まとめ:コアラ先生の総合評価

★★★☆☆
5点満点中 3点 / 財務改善は評価できるが景気敏感リスクに注意
評価軸評価コメント
配当利回り ★★★★★ 5.36%は高配当株として十分な水準。配当性向38.7%で余裕あり
財務健全性 ★★★★☆ 自己資本比率61.6%・有利子負債大幅削減と改善著しい
増配継続性 ★★★☆☆ 2022年以降5年連続増配。ただし2021年の大幅減配前科あり
割安度 ★★★★★ PER8.56倍・PBR0.70倍は明確な割安水準
成長性・収益性 ★★☆☆☆ ROE8.86%とぎりぎり。EPS回復途上。自動車産業の先行き不透明感あり
タチエスの最大の魅力は「財務改善のスピード」と「5%超の高配当利回り」です。有利子負債を3年間で183億円から40.6億円へと急速に圧縮し、2022年以降は5年連続増配を達成している点は評価できます。PER8.56倍・PBR0.70倍という割安感も見逃せません。一方で、2021年にコロナで大幅減配した事実は「景気が悪化すると配当を削る会社」であることを示しており、自動車産業のEV化という構造変化リスクとあわせて、安易に「高利回りだから安心」と判断するのは禁物です。「リスクを承知で高利回りを取りにいく」という投資スタンスの方に向いた銘柄といえます。
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配当金・業績データ
IRBANK:https://irbank.net/7239/dividend
財務データ:https://irbank.net/7239/results

株価データ
Yahoo!ファイナンス:https://finance.yahoo.co.jp/quote/7239.T

配当利回りの計算方法
年間配当金 ÷ 年度末株価 × 100 = 配当利回り(%)

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